痛風コワーイ! --04.12.23

 

来年の3月頃にこの不定期日記を出版することになり、いまは原稿まとめの追い込み真っ最中である。

年末年始はほとんど缶詰状態。
年始の仕事始めあたりが入稿〆切なので正月気分もなし。でもサラリーマンしているとこういうタイミングでしか書けないから仕方がない。

出すのは角川文庫から。

過去の日記を大幅に加筆修正したものが8割で、新しく書いた原稿が2割、という感じになりそうである。
ただ、「この日記は載せよう」とか思ってまとめ始めても意外とまとまらなかったり、基本的に日記なので身辺雑事の記述が多く、本用にそこらへんを詰めていくと(大きく空けている行間も詰めてくと)めちゃくちゃ分量少なくなったり(笑)、いざ縦書きにしてまとめてみると面白く感じなかったり、なども多いので、新原稿の割合がもっと増えるかもしれない。

それにしても、改めて読み返すと、間を空けずよく書いてたなぁ、昔は。
あのころはなんでもネタにしていたけど、その分ネタにどん欲で、ネタにするために無理矢理やったことがすげーー面白くなったり、人生のいい回転を生んだりしていた。後から読むとよくわかる。無理矢理やってみているうちにマジで面白くなることって多いんだよね。

それと、やっぱり日々の想いをきちんとまとめて書いてあるので、振り返るとあのころの人生だけやけに濃く感じる。
日記って面白いなぁ。日記つけてなかったら絶対忘れてしまっているだろうことをこんなに色濃く思い出せるんだから。あのころの空気の匂いまで鮮明に。

いまも「さなメモ」を毎日書いているけど、ああいう短いblog的なものって意外と読み返さないし、手軽すぎて意見や考えを深く突き詰めることをしないから、振り返っても色が薄い。たった数年だけどエッセイ風味の濃い不定期日記をつけておいて良かったと思っているのです。

で、これからも、更新頻度は少なくなったとしても、やっぱりつけよう、続けようって。

どうせ生きるのだから、色濃く生きたいし。

と、言いつつ、今日はゴマカシ。
この不定期日記を読んでくださっている方にはもうお馴染み、この日記(の後半の方)やこの日記で登場してくれた戸田さんからまたまたメールが来たので、それを載せて間つなぎにしようと思う。

つか、マジで恐怖におびえたので、それをみなさんと共有したいのです。

 

怖いぜよ〜〜〜!(笑えるけど)

 

ではでは。

※読者の方にもわかるように多少リライトしました。

 

 

まいど。

デスクのごみの下から、先月のさとなおの書き置きが出てきたよ。
大阪に来てたんだって? いなくてごめんね。

ひさしぶりに「パイルドライバー(注:いっしょによく行く大阪のバー)」でも行きたかったよ〜、とゆうワケにもいかないワケがあるの。

嗚呼、あたしお酒が呑めない体になってしまったの!


つッ痛風じゃ〜!!!!!!!!!!!!!!!

 

それは残暑きびしき9月の木曜日5:38AM。
なにげに寝返りうって、タオルケットをけっとばした左足首内側が


グガガガガガググリングリンゲボンガグガガウガワワワワワワァー


くるぶしの骨の真芯からそとにむかって、割れた三ツ矢サイダーの瓶の底のギザギザが


グリグリグリグリッ〜っ!


くるぶしの皮膚の表面にぐらぐらの熱湯が500円玉大のピンポイントで


ドボドボドボボボッ〜っ!

 


骨折、火傷、刺し傷3針、盲腸17針、47年間の痛い痛い歴のどれを振り返っても、こんなんはじめてッ!痛い度No.1!

ふつうどんな痛みでも、波があるでしょ、ズキンズキンとか、ガーンガーンとか。
痛風は波なしッ!とってもデジタル!
痛ったいのんがピィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっと続きまんねん。百万年。

脳細胞のすべてが痛いしか感じません。気ぃまぎらす一瞬がありません。どっちむいてもイタイイタイ、それどころか体をチョビッと動かすだけで激痛がシフトアップしよる!

ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!

 

 

微動もできず、忍忍2時間半。
痛みにいくらか慣れた(痛みが和らいだのではない、脳が麻痺してしまったのだ)ので恐る恐る匍匐前進で玄関へ、300m先の外科にタクシーで転がり込む。

「せんせ〜!」
「ふーん、レントゲンを見る限り骨に異常はない。ふふ、あんたサケは?」
「ハイ、毎日がぶがぶ」
「まっ、血液検査と尿検査の結果見んとわからんけどぅ、十中八九、まっ、痛風やね」

痛風!? 
痛いから外科きてしもたけど、これが痛風!
つ・う・ふ・う ゆうもんなん!
それにしてもせんせ、なんでニヤニヤ、話し声が笑顔なん?
そういえば、先輩の痛風の話聞いてたとき僕も笑ろてたような・・・
う〜ん因果応報。盛者必滅。

「で、どないする?検査結果あさっての朝になるけどぅ、それまで。痛い〜ぃ?」
「イタイ!イタイ!」
「痛み止め出しとくぅ〜?」
「出しとく、出しとく、今すぐ出しとく!!!!」(悪魔か!おのれは!)

薬飲んで半日冬眠。激痛は台風一過で消えました。
さすがデジタルペイン。嘘みたくカットオフです。

「やっぱり痛風やね。尿酸値9.5もあるで!」
「はぁ・・・」
「尿酸ゆうんは、ゆうたら古なった細胞の滓や。それを腎臓さんがオシッコにして
 体外に排泄してくれはるんやが、あんたはいままで腎臓さんをいたぶってたさかい、
 よう排泄せんと血液中に溜まってんねん。
 溶液が過飽和状態になるとどーなる? 中学で習たやろ」
「固体になる?」
「そう、結晶化しよる。その結晶が骨の関節に溜まって溜まって、
 そこにじっとしといてくれたら、どもないが、ひょと溢れ出す。
 するとどーなる。白血球が異物としてこれを攻撃しはじめるわけや。
 ミクロの決死圏見たか? 見た!
 あの、お汁粉の中の、白玉のへしゃげたみた様な奴が攻撃しよる。
 それが痛風の痛み、デアル」
「そうか!白玉のへしゃげたみた様な奴の痛み!デアッタカ。はじめてのはずや!」
 
「さて、あんたには、あんたのこれからの一生には、ふたつのコースがある。
 ふたつしかないッ!と思うか、ふたつもあるッ!と思うかそれは自由やが、
 ふたつふたつ、フフ 
 ふたつから選ば。
 なければ。
 ならない。
 そのふたつとはッ! 
 それを言うまえに、まず肝に銘じておくこと。
 
 痛風は一生もんのお付き合いデアルッ!
 
 治ったからもうよいとゆうようなことは
 いっさい在り得ない、無いッ!
 
 では、Aコース。
 尿酸値を下げるお薬を毎日まいにち、一生涯飲み続ける。
 いっぺんでも、あ、忘れた。するとどーなる?
 尿酸値が激増し、痛風発作がくる、来やすくなる。
 薬の副作用てなもんも、ないことはぁ、ない。
 どーする?

 次、Bコース。
 食事療法。野菜を食べる。あらゆる種類の食物をまんべんなく食べる。
 尿酸に変化するプリン体の多い食物、ウニとかイクラとか肉とかは控える。
 酒は飲まない。水を飲む、一日2リットル欠かさず。オシッコいっぱい出す。
 どーする?」

「あの〜質問いいですか?」
「どうぞ」
「Bコースですが、酒は、焼酎はいいとゆーようなことを聞い」
「焼酎はいいとゆーようなことは、無いッ!
 プリン体がビールより少ないゆうだけでアルコールはどれもみな
 腎臓さんの機能を低下させる。いっしょッ!」
「Aコースなら酒は、」
「イッショッ!腎臓さんがこのまま傷んでゆくと、
 腎障害、腎不全、尿毒症、それにくわえて、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞・・・」 
「ビッ、Bコースにしますッ!」
「正しい選択だと思います。ほなこれ、痛風手帳。よー読んでおだいじにぃ〜」

家もどって、痛風手帳(手帳ゆうても葉書大の小冊子)を開く。


 この手帳を開いたあなたは今、発作の激痛もおさまりホッとされている事でしょう。
 喉もと過ぎれば、熱さ忘るる。
 ひょっとしたら、お医者さんはいろいろ言ってたけど、もう大丈夫。治ったんだ、
 なんて思ってはいませんか?(ドキッ)
 あなたが、以下の事をよく読んで守らなければ、個人差はありますが、 
 2週間から1年以内に、2回目の発作が訪れます!(ガ〜ン!)
 あなたの骨の関節部分には、まだ(ほとんどの場合一生涯)
 尿酸の結晶が存在するのです。
 それは時限爆弾のようなもの。
 起爆スイッチを握っているのは、あなたです。(グサグサグサッ!)

 

 

あれから3ヶ月。
一滴も呑んでません。(「パイルドライバー」って何?)

朝は、金時人参とレタスを一本づつ丸かじりし、ハム3枚と玄米ごはんに根菜味噌汁。
昼も夜も野菜中心生活です。(金時人参ウマイッス。バックスバニーかおれは!)

おかげで7キロやせました。
さとなおがBMグラサンダイエットなら、ぼくは痛風ダイエットであります。
きょうも、得意と忘年会ですが、ウーロン茶で乗り切るつもりです。

強い強い意志の力!

ほな、お元気で! よいお年を


 


satonao@satonao.com : Send Mail

不定期日記「雑談な日常」目次へ   「www.さとなお.com」トップページへ